ANNAPURNA ~マルハン家の食卓~

食生活の記録@インド/アンナプルナとは、サンスクリット語で「たくさんの食べ物を供する豊穣の女神」を意味します。

✈︎ 過去ブログ/2005〜2025

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    前夜の残りもなく、ランチを作るのが面倒な時、年に数回登場する、一銭洋食。

    キャベツや白菜があれば、そこは少々手間をかけてお好み焼きを作るのだが、なにもない時には、小麦粉と、水、しょうゆ、海苔、鰹節……くらいでできる。

    小麦粉はATTA(全粒小麦粉)を使うので、比較的ヘルシーだ。

    写真を撮って載せるのさえ、少々恥ずかしいほどの地味な食べ物だが、父を思い出す一皿、でもある。子供のころ、父が小麦粉と水を溶いて薄く焼いたものに、しょうゆだかソースだかをまぶし、やはり鰹節をまぶし、くるりと巻いて、出してくれたことがあった。

    今回は卵を入れてみたが、卵を入れない方が、しっとりぺたっとして、独特の味わいになる。

    関西の本場一銭洋食とはレシピが異なるようだが、ともあれ。

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    オーガニックの野菜は、買い物かごにそのまま、どさどさと入れて買って来る。拙宅では極力、プラスチックバッグ、即ちビニル袋の使用を控えているので、仕分けして冷蔵庫にいれるときには、紙袋や包装紙などを使っている。

    野菜室で眠る野菜が増えると、うっかり見過ごしてしまう袋が出るのが、難点だ。解決のために、木綿で袋を作り、よく使う野菜の名前でも油性のマジックで書いておこうかしら、とも思う。幸い無地の布がある。早速、週末に作ろう。

    2、3日放置していたピーマンを見つけた。少ししんなりと、鮮度が落ち始めている。オーガニックの野菜は、古くなるのが早いから、油断ができない。

    ともかくは、ひたすらに太めの千切り。ナスも同じように、軽く塩胡椒、軽くしょうゆ。そして風味を出すために、鰹節を。鰹節もまもなく、底をつく。良質のものを少量だけ持って来ているので、大切に使っている。なければないでいいが、あると便利な鰹節。

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    じっくりと火を通したら、ごはんが進む一皿に。あまりごはんが進むのも困りものなのだが。夫も喜んで食べていた。このときのメインは、魚介類のグリルだったが、熱々をテーブルに供しているうちに、写真を取り損ねた。まあ、特段の味ではなかったので、よしとする。

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    先日も記したが、アンチョヴィーの缶詰。やはり、かなり、優秀な存在感だ。

    残り物のキャベツと大根を適当な大きさに切って茹で、サラダに。

    アンチョヴィーは缶ごと、オイルをふりかけて、オリーヴの実を載せて、あとは軽く塩胡椒。それだけでおいしい。野菜を黙々と、モリモリと、食べられる。明日のランチに残しておきたかったのに、夫が大半を平らげてしまった。

    いくら野菜とはいえ、油分もあるし、食べすぎだと思うのだが……。まあ、ジャンクを食べ過ぎるよりはいいだろう。

    シーザーサラダも、アンチョヴィーが入るだけで、味わいがぐっと向上するからなあ。

    たまに、Freshtohome.comで鮮魚のアンチョヴィーを見かける。缶詰に頼らず、自分で「瓶詰め」でも作ってみようかしらん。

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    久々に、メティの登場。メティ、すなわちフェヌグリーク。フェヌグリーク・シード、すなわちその種子はスパイスに、葉は野菜料理に使われる、インドで一般的な食材だ。

    フェヌグリーク・シードは、まるでカレーのような香りを発する。苦みが在るものの、じっくりと油で香りを出すと、甘みのある風味が生まれる。

    さて、このメティ。いろいろと効能があるようだが、個人的には、食した翌日の胃腸の爽快感、が挙げられる。便秘気味の人などにもお勧めの野菜だ。

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    わたしはいつも、ジャガイモとメティの蒸し焼きばかりを作っているが、これがとてもおいしい。多めの油を熱し、そこにキュミンシードを入れる。弱火〜中火で加熱し、パチパチとキュミンシードが爆(は)ぜ、いい香りを漂わせるころ、ジャガイモを投入。軽く炒めたあと、みじん切りにしたメティを入れる。

    焦げ付きそうなら少し水を加えた方がいいが、そうでなければ、メティの水分で蒸し焼くのがおいしい気がする。

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    いつもに比べ、メティの割合が少なかったが、まあ、これは一般的なボヴォリュームか。ともあれ、副菜の一品として、お勧めである。やや、癖のある苦みばしった味ではあるが、わたしはとても好きだ。

    ちなみに、義継母のウマは嫌いらしいので、好みは分かれるのかもしれない。

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    薄々、気づいていたのだ。そう、このブログをお読みのあなたも、お気づきだったかもしれない。「インド料理が少ない」ということに。ミューズ・リンクスのセミナーの際の、調理実習でチキンカレーを作ったのが最後だったか。

    インドの家庭料理は、薬膳のようなものである。

    スパイスは、身体にもよく、そのときどきの家族の体調に合わせて調整できる。

    などと語っている割に、さほど作っていないインド料理。

    金曜の夜のことだ。夫が、さりげなく切り出した。

    「ねえ、みほ。週に1、2回、北インド料理を作る料理人に来てもらわない?」

    と。いくら日本料理が好きでも、コンチネンタルがノープロブレムでも、たまにラジマやチャパティが食べたいという。確かに。そらそうだろうな。

    珍しく、反省する妻。気づかないふりをしていた。インドだから、インドの外食で思う存分インド料理が食べられるのではないか。とお思いの方もあろう。夫は悲しいかな、胃腸がさほど強くなく、「辛いもの」が苦手ゆえ、外食でインド料理を食べると、お腹の調子を悪くするのだ。

    あくまでも、北インドの家庭料理である。

    北インドの料理人に頼む前に、週に一度、わたしが北インド料理を作ることにした。実はインド移住直後の1年余り、我が家は料理人の男性を使用人として雇っていた。わたしたちがインド移住するにあたり、デリーの両親が、北インド出身の彼を手配してくれていたのだ。

    ほぼ毎晩、のインド料理に、わたしは相当に、疲れていた。キッチンは、彼の城、である。週に一度ほどは自分でも料理をしていたが、だんだん耐え難くなっていた。そのような状況を逆手にとり、彼にインド料理を学び、日本人のご夫人向けに「ミューズ・クッキングクラス」を実施していた時期もあった。

    最終的には、料理は自分でどうしても作りたいと思い、また、料理ができないとなると、使用人としてだけではバンガロールにいたくない、という彼の意向もあり、諸々の経緯をへて、彼は帰郷した。

    当時のレシピはもちろん手元にあり、ときどき、作ることもあった。しかし、ここ数年は、1、2カ月に一度の割合である。

    そんな次第で、日曜の午後。久しぶりに圧力鍋(中サイズ)を取り出す。ラジマ、と呼ばれる豆をまずは煮るのだ。一晩、水につけておいた豆を圧力鍋へ。比較的多めの水を入れて焦げ付くのを防ぐ。

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    我が家の大型の圧力鍋は、一般のものと同様、沸騰したら、数分おきにシュ〜ッと盛大な音を立てて蒸気を抜くが、この中型タイプは、蒸気機関車の如く、常にシュッシュッシュッシュッと、小さめの音を立てる。心臓に悪くない。

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    火の通りが悪いインドの豆も、フワフワに炊きあがった。味見をすると、おいしい。これもまたオーガニックの豆だ。おいしいあんこができそうでもある。ついつい砂糖を加えたくなる気持ちを抑えて、今日はインド料理なのだ。

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    ラジマは風味を強くしたかったので、オイルにシナモンやベイリーフ、カルダモンを入れて、香りを移す。そのあとに、玉ねぎのみじん切り(ペースト)を加え、しっかり火が通ったところで、ショウガとニンニクのペースト、塩、そしてキュミン、コリアンダー、ターメリックのパウダーを入れる。

    これで、カレールー、の出来上がりだ。

    これらをなじませたあと、トマトのみじん切り、もしくはおろしたもの、あるいはブレンダーにかけてジュース状にしたものを、いれる。

    最後に豆を入れて、出来上がり。チキンカレーと似ている。

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    というわけで、チキンカレーも同時進行で作る。こちらはトマトを入れたあとの様子。これに丸ごとの鶏肉をさばいたものを、どさっと入れて、煮込む。水は入れない。

    鶏肉の、ササミや胸のパサパサした肉のあたりは、猫らのためにボイルしておく。と、NORAがすかさずやって来る。鼻が利くお方だ。

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    「写真はいいから、早くください」

    と、相変わらずの目ぢからだ。

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    見た目、美しさに欠けるが、チキンカレー。最後にヨーグルトを加え、塩加減を整え、場合によってはガラムマサラなどを加えて調味する。

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    さらに地味な、ラジマ。

    なにか、「緑」な野菜が欲しいところだが、もう今日はこの2品とチャパティでよしとしてくれ、である。

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    食卓で撮影するも、なにやら「どんより」だが、夫は大喜びだ。

    「おいしそう!」

    「おいしい!」数回。

    更には、

    「しあわせ!」

    とまでも。知っている「幸福感を表す日本語」が連発だ。といっても3種だけど。

    前日の日本酒のセレモニーでは、参加者の日本人に、自分がいかに日本料理を好きか、を語り、ニューヨークの日本料理店の話に始まり、昨年の九州旅での食の話題、更にはムンバイのWASABIの様子などを、克明に語る。

    「熊本では、辛子レンコンや馬肉にも挑戦しました。おいしかった」だの「長崎では、卓袱料理がユニークでしたね」だの、「鹿児島の黒豚のトンカツは実においしかった」だの、「妻の故郷は、とんこつラーメンで有名ですからね」だのと、もう、正直、わずらわしいほどだ。

    一生、日本料理だけ、食ってろ!

    と、思わず妻は心中で叫ぶのであったが、ともあれ、日曜の夜。夫の要望に応えて、彼のソウルフードであるところの北インド家庭料理に回帰したのは、よかった。

    翌朝も、残りを弁当につめ、チャパティだけは焼き直し、冷めてはまずいだろうと思いつつも、まあ本人が食べたいというのだから、いいだろう。

    北インド家庭料理を、これからは心がけて作ります……。

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    日曜の午後。夫は遅くに起床して、朝食が遅かった。しっかりランチを食べたのでは、夕飯が入らなくなる。夕飯は久しぶりに北インド家庭料理を作る予定につき、軽めにすませたい。

    オーガニックのジャガイモ。すぐに芽が出るジャガイモが、キッチンの一隅で「早いところ、使ってくれ」と叫んでいる。仕方ない。ジャガイモだ。

    ジャガイモだけ? 

    と、そのとき、閃いた。数週間前にネット上のどこかで見かけたハッセルバック・ポテト(Hasselback potatoes)のことを。

    スウェーデンでは、肉料理などの付け合わせとして出されるというこのポテト。単なるジャガイモが華やいで見えて、しかもおいしそうだ。チーズだとかなんだとか、トッピングのアレンジもあれこれあるようだが、シンプルにオリーヴオイルとオーガニックのバターを使うことにした。あとは、塩胡椒。庭のパセリ。

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    片面を薄く切って底にし、まな板の上に載せて安定し、両端を挟むように、割り箸を置く。その上から包丁で薄く薄く切る。割り箸で包丁が止まるので、下まで切れてしまう心配がない。

    パウンドケーキの型にぐいぐい詰め込んで、塩胡椒、オリーヴオイルをふりかけて、250度ほどに熱したオーヴンで焼く。40分ほどか。最後にバターを載せ、パセリをまぶして完成。

    この見た目に、一瞬、焼き菓子だと勘違いした夫、ジャガイモと知るや否や、明らかに落胆。まあ、そう落ち込むなよ!

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    なにしろ、芋だけ。

    芋だけ、である。

    従っては、ロケーションを変え、サンルームでワインを開け、「演出」してみる。

    芋だけ、だけど。

    しかし、表面の皮の部分はパリパリと香ばしく、中はホクホクとやさしく、かなりおいしい。とてもおいしい。また作りたいと思わせる味わいだ。特にオーガニックのジャガイモは、味に力があるので、よい。

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    どんなにアングルを変えて撮影したところで、芋だけ、である。

    ところでスウェーデンもまた、わたしにとっては忘れ得ぬ国のひとつ。あれはかれこれ25年前。当時、昭和シェル石油のクレジットカード会員向けの情報誌の編集者をしていた。

    非常にたいへんな(のひと言では語れないほどにたいへんな)仕事であったが、隔月で、2カ国ずつ、海外取材に出かけられるのが、たいへんな魅力だった。しかも、ドライヴ旅。世界各地のシェルで給油する、というシーンさえ撮れれば、ルートなどはほぼ自由に決められた。もちろん、プレゼンでクライアントに承認してもらう必要はあったが。

    インターネットのない時代。図書館や政府観光局を訪れ、情報を収集して旅先を決めた。

    スウェーデンへは、まずデンマークのコペンハーゲンから入り、高速船でマルメへ。南端からスコーネ地方を走り、当時、欧州一長かった橋を渡ってエーランド島へ行き、それからガラス工房が点在するガラス王国を走った。

    ガラス工場では、ガラスを焼いた余熱でニシンを焼いて食べるという伝統を体験できるプログラムを企画していた。そのときに食べたジャガイモやソーセージ、ニシンのおいしさといったら、なかった。

    懐かしい。

    遠い昔、ニューヨークでわたしが出版していたフリーペーパー、muse new york。「旅するミューズ」という連載に記していたスウェーデンの記録が、ネットの海の底深く、沈んでいたので、今、引き上げてみた。

    こちらをお読みいただければと思う。

    ◎ガラスの国、妖精のダンス (←Click!)

    ちなみにこの陶器の皿は、社会人になったばかりのころ、駆け出しの編集者として旅のガイドブックを作っていたとき、スペイン取材で購入したもの。バルセロナ・オリンピックの準備で沸くバルセロナのゴシック地区にある陶器店で買った。

    1989年だったか。その店の近くにあったチョコレートドリンク専門店で飲んだ、そのトロトロ、いやドロドロとしたホットチョコレートと、マヨルカ島名産のエンサイマーダという菓子パンの、なんとおいしかったことか。遥か遠い昔のことなのに、つい最近のことのように思い出す。

    だめだ、また話が長くなった。

    芋だけ、なのに。

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    食べ物の匂いに敏感なROCKY。窓の外から顔を出す。

    前のめりすぎだよ、ROCKY。

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    いつも利用しているFreshtoHome.comで、Indian mackerelを注文した。丸ごとそのまま/内臓などを掃除したもの/切り身(フィレ)にしたもの、という選択肢がある中、いつもなら丸ごとを注文するところだが、内臓などを掃除したものを頼んでみた。

    見た目、日本人的にはかなり許せない感じだが、丁寧に掃除されていて新鮮だ。サバというよりは、アジに近いのか。比較的こぶりである。

    オーヴントースターで「塩焼き」にすることにした。

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    すっかり年季が入っているオーヴントースター。しかし、この普通過ぎるオーヴントースター。魚を焼くのに好適なのだ。マナガツオも、これでよく焼く。インディアンサーモンのホイル焼きというのも、おいしかった。

    かなり高温になるため、魚の匂いが残らないのがいい。

    塩胡椒、そして軽くごま油を表面に塗る。備え付けのプレートにクッキングシートを敷いて焼けば、後片付けも簡単。

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    こんがりおいしく焼けました。軽くしょうゆをかけて食べる。大根おろしを添えればよかった! と今思う。

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    なにしろ、大根があったのだ。大根の葉とキャベツの残りを野菜炒め。これに日本米を炊いたご飯。味噌汁くらい添えればよかったと、今思う。かなり地味な味わいの夕食だった。

    ヘルシーといえば、ヘルシーだが、物足りないな、これでは。

    魚は普通に、おいしかった。

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    久しぶりに、ロールケーキが食べたくなった。夫も食べたいという。そんなわけで、サロン・ド・ミューズのおやつをロールケーキにすることとし、今回もまた、オーヴンの左右サイズをフルに活用してのロング版。1本で12〜14切ほどが作れる。即ち最大28人分。

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    オーヴンに備え付けられている天板に、米国で購入して来た大型のクッキングペーパーを敷き、砂糖、卵、小麦粉、コーンパウダーを混ぜ合わせただけの生地を流し込む。この4種類の素材だけで、フワフワのスポンジができ上がることの偉大さ。

    小麦粉(MAIDA)と砂糖は、いつものようにオーガニックものを使用。

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    前夜のうちに焼いておいた生地に、翌朝、生クリームを泡立てて塗って巻き、冷蔵庫に寝せておく。生クリームはいつものニルギリズもの。新鮮すぎるものはサラサラとして泡立ちにくいので、製造日の翌日のものを買い、翌々日に泡立てるのが、いいタイミング、である。が、賞味期限は5日間なので、遅くともその翌日には食べてしまいたい。

    そもそも酸味のある、ややサワークリームっぽい生クリーム。砂糖適量とラム酒を加えることで風味が増す。クリームを巻いた後は、ラップに包んで冷蔵庫へ。

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    冷蔵庫の一段を占拠する長さ。無論、我が家の冷蔵庫が小さめ、ということもあるが。

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    切るのはなかなかに難しいが、いつもの「カステラ包丁」が活躍してくれる。

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    空気が抜ききれておらず、若干、気泡が目立つが、スルーして欲しい。

    濃いめのコーヒーとも、よく合う。油断すると、数切れ食べられそうなところがとても危ない。あいにく、そんなには余っていないので大丈夫だが。ちなみにレシピは、やはりクックパッドから。

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    久しぶりに、無性にロールケーキが食べたくなった。明日のサロン・ド・ミューズはロールケーキだ。ということで、夜、スポンジを焼いておくことに。

    となると、夕飯はシンプルにすませたい。なんとなく、水につけて戻しておいた大豆を使いたく、しかし今日の気分によると、煮付けにはしたくない。サラダにしよう、とひらめき、大豆を生かしたいがために、ダイナミックサラダを作ることにした。

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    20名以上となると、大きなロールケーキを2本。焼き時間は20分程度と短いので、さほど時間はかからないが、キッチンにつきっきりとなる。故に、空き時間でサラダの準備。

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    小さくてかわいらしいナス。その形状にひかれて購入。

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    サラダに欠かせぬ葉野菜。ローマインレタスを買っておいた。

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    トマトとレタス以外は、すべて一旦加熱。予めオリーヴオイルで炒めておいた。野菜一筋だと満足感が足らなさそうなので、ポークソーセージも炒めておいた。いつもの、バンガロール郊外の農場で、ドイツ人によって作られているBon Apetitのソーセージだ。

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    オーガニックの大豆。インドは豆類が本当に豊富なのだが、だからといってあまり使わない。なにしろ茹でるのに時間がかかる。やはり嫌がらずに、圧力鍋を多用することにすべきなのだろうな。豆は非常に栄養価が高く、身体にもよいのだから。

    ちなみにバンガロールとは。茹でた豆の町を意味する「Bendakalooru」が語源のようだ。

    豆といえば、フィレンツェ。彼の町は、「マンジャ・ファジョーリ(豆食い)」と呼ばれているそうだ。昔、旅をした際に、「フィレンツェ人の豆食い」という言葉を幾度か耳にし、気になってはいたのだが、しかし訪れるたびに食べ損ねている。最後に訪れたのは18年ほども前か。

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    添加物が多いタイプの、できあいのサラダドレッシングは、基本的に使用しない。ゆえに、たいていはオリーヴオイルとバルサミコ酢の組み合わせ、であるが、これに風味を添えるのが、このアンチョヴィーの缶詰。インドにも輸入物があるが、品質が今ひとつだったので、ニューヨークに行った際にまとめ買い。

    アンチョヴィーとオリーヴ(これはインドで輸入物を購入)が、味のアクセントとなる。

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    やはり先日のニューヨーク旅の帰りに空港で買っていた白ワインを開ける。ロバート・モンダヴィのシャルドネー。グラスに注いだ瞬間、その麗しきレモンイエロー、黄金色に心が奪われる。

    個人的に、この色が、本当に好き。

    決して高価なワインじゃないが、その色のよさも相まって、よりおいしそうに見える。幸せだ。思えば今からちょうど10年前、インド移住を前にして数カ月間、西海岸のベイエリアに住んでいた。ナパやソノマのワイナリー巡りも楽しんだものだ。

    懐かしい。

    ■ぶどう畑とワインの週末。ワインカントリー、ナパヴァレーへドライヴ 2005年11月 (←Click!)

    ※最下部の「NEXT」の文字をクリックすると、次のページに移れます。寄稿した「アメリカクラブ」のサイトはすでに消滅しているので、スルーしてください。

    ■サンフランシスコ、ベイエリア、ソノマのワイナリーなどドライヴ旅 2009年9月 (←Click!)

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    果たしてサラダは非常においしく、野菜をモリモリ、たっぷり食べられ、身体も気分もすっきりとした食後感である。今後も素材を変えながら、具沢山サラダ、あれこれと作ってみようと思う。

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    Flipkartで注文していた新しいiPhoneが午後、届いた。自分で設定しようと開封し、中身を確認したところ、SIMカードのサイズが異なっていたため、変えてもらうためにAIRTELのオフィスへ。つつがなく変更され、新しいiPhoneの快適さに喜びつつ、あれこれと触っているうちにも、夕暮れ。

    こんなときは、なにも料理をしたくないのだが、ドライヴァーのアンソニーに脈絡なく頼んでいた野菜がある。エビを解凍していたので、ブロッコリとトマトで炒めることにした。これはもう、毎度あっさり、茅乃舎野菜だしで味付けて、あとは塩胡椒など。

    エビは背中の部分からカットすると、背わたを取りつつ、面積が広がって味がしみ込む。中国料理でよく見かける切り方だ。大きめのエビをこのように切って、衣を付けてフライにするのも、いい。

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    Namdhari’sのホウレンソウ。インドの人たちは、葉っぱの部分だけを切ってパラック・パニールなどの料理に使うべくホウレンソウを茹でて滑らかなペースト状にしたりするのだが、わたしはもちろん、茎も使う。

    ホウレンソウは翌日のお弁当などにも使えるので、少なくとも一気に2束茹でる。シンクに水を張り、ザバザバと洗って、茎の下の方をばっさりと切る。最近は葉っぱの部分だけを切ったものも、同店では売られており、その方が洗いやすいといえば洗いやすい。

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    パスタ同様、深底のフライパンで茹でる。最初に鍋半分ほどに湯を沸かし、ホウレンソウと塩をいれ、同時に沸かしておいた電気ポットの湯を上から静かに注ぐ。そうすると、ホウレンソウが浮かんで来るのをぐいぐい押さえ込まなくてもすぐに沈む。

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    大きいことはいいことである。このザルはその一例だ。日本に一時帰国した際に購入したもの。スーツケースに入れてダメージを与えるのが心配で、手荷物で持って帰って来た。大中小の3セット。これは大。最も使用頻度が高い。

    ホウレンソウをザルにあげ、軽くさっと水を通し(たくさん水を流すと栄養が流れ落ちる……はず)、トングで広げて冷ます。

    ちなみにザルはオンラインで購入した。竹虎という店だ。

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    茹でると、しゅ〜んと小さくなる。おひたし風にしてもいいし、硬めに茹でたときには、炒め物に使ってもよい。オリーヴオイルで松の実、あるいはニンニクを熱して、それにホウレンソウを入れて塩こしょうで炒める、というシンプルなものも、またおいしい。

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    実は、前日スペアリブを購入した時、鶏肉のレヴァーも買っていたことをすっかり忘れていた。冷蔵庫にぽつねん。とあったのを取り出して、煮付けに。夫はコレステロール値が高いのであまり食べられないため、これは主に、わたしが食べることとする。まあ、カロリーは高いが、女性にはよい食材である。

    一旦さっと湯がいたあと、湯を切って、改めて鍋で煮付ける。ショウガ、しょうゆ、ジャガリ(天然の糖)、酒……といいたいところだが、あいにく日本酒は切れているし、白ワインもない。バーカウンターを開いて、アルコールを物色。紹興酒の風味さえある、ヘレス(シェリー。酒精強化ワイン)のブリストル・クリームをいれることにした。「クリーム」と名付けられたヘレスは甘みが強いので、ジャガリを控えめに、ヘレスに任せる。

    料理をしながら飲むために、小さなグラスに注ぐ。

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    ヘレスとは、産地スペインでの呼び名。シェリーは英名だ。お酒があまり飲めなかった20代半ばのころから、好きな味である。

    ヘレスの産地は、南スペイン、アンダルシアの、ヘレス・デ・ラ・フロンテーラという町。

    1999年から2000年にかけての年末年始に、当時まだボーイフレンドだった夫と旅した。

    ドライヴ旅、である。わたしは以前取材で訪れていた町もいくつかあったが、それ以外にもフレキシブルに動きたく、ドライヴ旅を選んだ。夫は当時、運転免許証を持っていなかったので、わたしが運転。地図がよめない方向音痴の夫がナビゲーションという、スリリングな旅であった。当時は、カーナビゲーションシステムがまだ、普及していなかったのだ。

    セビーリャ、グラナダ、コルドバ、ロンダ、そしてヘレス・デ・ラ・フロンテーラ。有名なTIO PEPEの醸造所も見学した。心残りは、有名な馬のサーカスが新年でお休みで見られなかったこと。

    そのあとは、ジブラルタル海峡を左手に眺めつつ、西を目指してポルトガルへ。大航海時代の面影さえ残っているかのごとく、古き港町ファロの風情といったら、なかった。今はどうなっているだろう。今すぐにでもまた行きたくなるような、味わい深い町だった。

    それから北上して、エヴォラ経由でリスボンに入り、そこからは日帰りでシントラへも行った。なにしろ焼き菓子が豊富なポルトガル。カステラの起源であるパオ・デ・ローを探して店を転々とした。

    ポートワインもまた、おいしくて、ファドの旋律の遣る瀬なく……。なんともいえぬ、味わい深い土地であった。

    と、話が長くなった。

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    夫の帰りが遅くなるとのことなので、レヴァーをつまみに、書斎で飲みつつ至福のひととき……。と、普段はお行儀のいいNORAが、ROCKY風にデスクまで迫って来た。

    レヴァーの香りがお気に召した模様。

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    食わせろ。

    と言わんばかり迫って来る。

    怖いよ、NORA。

    猫のあなたには、あいにく差し上げられません。